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こんな人と一緒に働きたい! 保育園が求める人材とは?【現役保育士インタビュー】

更新日:2019年3月24日

保育園での就職面接を控えている皆さん。
「保育士(保育園)が自分を受け入れてくれるだろうか」と不安に思ってはいませんか?どんな職場でもそうですが、特に保育士というのは人間関係が大切な職業です。先輩の保育士に、保育園に求められなければまず働けません。

今回は、保育士として長年勤められ、先生方をまとめる立場にいる「Sさん」に、保育士に求められる適性と、保育園の求めている人材についてお聞きしてきました。先輩の保育士たちが、保育園側がどう思っているのか、ぜひ参考にしてみてくださいね。

Q.保育士に向いていると思うのはどんな人?

園児たちに保護者、同僚(保育士)と保育士というのは人間を相手にする職業です。当然、人間には向き不向きがありますよね。では、Sさんや先輩の保育士さんが考える、保育士に向いている人(適性)は何なのでしょうか?

・社交性のある人
Sさん:社交性のある人は適性ありですね。保育士って子どもと、その保護者と、何からなにまで人間を相手にしているので。子ども相手に話せても、その保護者にも対応できないと保育士は務まりません。むしろ、子どもよりも保護者との関わりが大切なこともあります。保護者を味方につけると、ちょっとしたこと(問題)が解決しやすくなることも。

―園児、保護者、同僚と保育士はまさに人間相手の職業なだけに社交性は必須条件のようです。ただ子どもと楽しく過ごすだけでなく、保護者との関係づくりにもポイントが。確かに、保護者も気に入っている保育士なら助けたくなります。

・表情豊かな人
Sさん:表情豊かな人も適性があると思います。だって、無表情の保育士と遊びたい子ども、話したい保護者っていないですよね。基本的には笑顔で明るくて、でも状況に合わせて悲しい表情、怒っている表情ができることも。別に演技でもいいです。特に子どもって大人の表情をよく見ているので、ちょっと大袈裟なくらいがちょうどいいかな。

―無表情の人は何を考えているのか相手に伝わりにくく、壁を感じさせてしまいます。長時間関わりの持てる園児たちならまだしも、行き帰りにだけ関わる保護者だとより伝わりません。笑顔が苦手な人は、鏡の前で練習するのがよさそうです。

・信頼できる人
Sさん:他の保育士から信頼される人が1番(適性がある)かもしれませんね。私だけかもしれませんが、4月のクラス発表の時に、まずチェックするのが同じ学年の保育士なんです。自分のクラスの子どもたちじゃないんです。この先生と1年やっていけるのか。クラス発表の時点で、1年間のモチベーションが決まる保育士は多いと思いますよ。

―保育の現場はチームワークが第一です。要注意なのは、相手に言われたことをスッと受け止められない人。誰しも自分の話を聞かない相手のことは信頼できません。「〜先生と一緒でよかった」と言われるような保育士を目指したいですね。

Q. Sさんの考える、保育園が求める人材とは?

Sさんには保育士に向いている人(適性)についてお聞きしてきました。しかし、実際に保育園の面接を受けるとき、個々の細かな部分までは把握されないものです。では、保育園側はどのような基準で人材を選んでいるのでしょうか?

・第一印象のいい人
Sさん:第一印象で(園長先生、面接官などが)気にいるかは重要。保育士なのですから、子ども好きなのは当たり前で、服装、言葉遣い、声のトーンなどの第一印象で判断することが多いのでは? この人と同じ職場の同僚として働きたいか、いい関係を築けそうかなど。正直、保育士に学歴は関係ないので、そこを強調されても困ります。

―人間というのは最初に出会ってからの3秒間で相手の第一印象を判断すると言われています。つまり、面接会場に入ってから椅子に座るまでに結果が決まってしまうことも。少なくとも清潔な身なり、ハキハキとした口調で挨拶が基本です。

・保育士像のある人
Sさん:どういう気持ちで保育士になりたいのか、自分なりの保育士像がある人は注目します。ぶっちゃけると、私は子どもとの関わりは好きですが、保育士という仕事は楽しいと思っていません。そもそも楽しいだけじゃ続かないんですよ。どんな職業にも言えることですが、何かしらやりたいことや達成したい夢を持っていないと続けるのは難しいかな。

―どの業種、会社の面接でも聞かれることですが、入社してやりたいことは明確にしておくべきでしょう。どんな職業にも楽しいこと、辛いことの両面があるため。保育士として園児たちに何ができるのか、面接前に考えておくのがよさそうです。

・続けられそうな人
Sさん:続けられそうな人、ガッツのある人も求めているかな。だって、保育士は入れ替わり(退職)が激しいので。給料面とか、福利厚生面とか保育士はあまりいいとは言えないから。待遇面に期待していると、どうしても後から辛くなるよね。最近だと、新卒の保育士をちょっときつく注意しただけで、その日のうちに退職してしまって大変でした。

―世間一般的なイメージも、保育士という職業は薄給で辛いというものです。いまだに都心部で保育園が、保育士が集まらないのは待遇面の改善されないことが原因の1つ。本当に保育士を続けられるのか、確認しておくことは大切です。

おわりに

保育士に求められる適性、保育園の求める人材について、Sさんに伺いました。保育士に求められる適性は以下の3つ。

・社交性のある人
・表情豊かな人
・信頼できる人

また、保育園側が保育士として求めている人材も以下の3つ。

・第一印象のいい人
・保育士像のある人
・続けられそうな人

保育士という職業はチームワークがもっとも大切と言えます。すべてに秀でているワンマンプレーヤーよりも、周りと強調できる人材が求められている訳です。当然、保育園の面接では学歴や技能以上に、こうした人柄が重視される傾向に。

ぜひ、紹介した適性、求められる人材を参考にして保育園での面接に、理想とする保育士に進んでくださいね