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ベテラン先生も一度は辞めたいと思ったことが…保育士のストレス解消法とは?

更新日:2019年4月24日

現役の保育士として、日々の保育に奮闘する皆さん。
「もう、保育士辞めようかな…」と思ったことはありませんか?保育士の離職率は毎年10%前後を推移しているのだとか。給与の少なさ、職員数の足りなさはもちろんのこと、人間相手の職業としてストレスも多いのでしょう。

今回は、1つの保育園で10年以上も勤務されてきた「橋本先生」に、実践しているストレス解消法、保育士を辞めたくなったときにどうしたのかをお聞きしてきました。今まさにストレスに悩まされている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

Q.橋本先生が実践しているストレス解消法は何ですか?

園児に保護者、同僚と保育士は人間相手の職業です。だからこそ、ちょっとした人間関係のトラブルから大きな問題に発展し、ストレスから辞めてしまう方も多いはず。では、橋本先生はどのようなことでストレス解消をしているのでしょうか?

・仕事中のストレス解消法

橋本先生:喋りやすい先生と話していることで解消されますね。保護者から、同僚からこんなことを言われてちょっとイラっときたみたいにね。とにかくストレスを溜め込むと何もできなくなるので…。保育士は子ども、保護者の個人情報を守る立場でもあるから、安易に外にはもらせない。だから同じ保育士同士で、喋りやすい先生とグチってストレス解消していますね。

―保育士という立場上、どうしても同僚としか話せない内容も。仲の良い同僚が1人いると、それだけで心強いようです。

・私生活でのストレス解消法

橋本先生:私はカラオケが好きなので、友達と気分転換に歌いに行くことで解消しています。思いっきり歌うとスッキリしますよ! あと、詳しくは話せなくても、ニュアンスだけでグチることもあります。誰かに喋ることはとても大切。話を聞いてもらえるだけでも気持ちは軽くなるよね。でも、保育士によっては買い物したり、甘いものを食べたり。それぞれの解消法があるんじゃないかな。

―やはりストレス解消法は人それぞれ。仕事一筋になるのではなく、1つでも趣味を見つけるのが気分転換によさそうです。

Q.橋本先生は保育士を辞めたくなったことがありますか?

橋本先生にはストレス解消法についてお聞きしてきました。しかし、普段から適度に発散しているつもりでも、消化しきれずに蓄積しているストレスもあるはずです。では、橋本先生にも保育士を辞めたいと思った時期はあるのでしょうか?

・同僚からのいじめにあって

橋本先生:はい。私にも保育士を辞めたいと思った時期はありますよ。というより、今まさに保育士を辞めたいと思っているところですし…。私が一番気にするのは、4月のクラス発表のときに同学年の保育士が誰なのか。1年間のモチベーションはここで決まりますね。以前、気難しい先輩と当たったときは、無視されて、けなされて。本気で辞めたいって思いました。

―良くも悪くも保育士は女性の割合の多い職業です。女性だからとは言いにくいですが、男性ではあまり耳にしない陰湿ないじめ行為も多いのだとか。特に結婚、出産など女性ならではのイベントには注意している保育士が多いようです。

Q.保育士を辞めたくなったときどう乗り越えたのですか?

辞めたいと思ったことのある保育士は橋本先生だけではないはず。その辛い時期を乗り越えて、保育士を続けている方も多いはずです。では、橋本先生は保育士を辞めたくなったとき、どのように辛い時期を乗り越えたのでしょうか?

・父に言われた一言で

橋本先生:本気で辞めたくなったとき、私はまず父に相談しました。辞めていい?って聞いたのね。その時、父が『もったいない辞め方だけはするな』『どうしても耐えられなくなったら、出るとこでてやるから』って。もし、あの時の父にけなされていたら辞めていましたね。あれからは、やられたことをすべて日記にメモしていました。書き出すって意外とストレス解消になるよ。

―自分が辛いとき、自分以上に怒ってくれる相手がいると冷静になれるもの。1人で抱え込むのだけは要注意と言えます。

・負けたくない一心で

橋本先生:父に言われたからもあるけど、それ以上に私自身が負けず嫌いだったから。もし辞めるとしても、ただ辞めるんじゃなくて相手を見返してからって思いました。相手のクラスより、自分のクラスをより良くしてやるって、見返してやるって。むしろ反骨精神が芽生えて、子どもたちに集中できてたかな。年度が変わって、クラスが変わったらもう大丈夫でしたね。

―誰しも反骨精神があるわけではありません。しかし、辞めるくらいなら、何か自分に残して辞めるべきなのは確かです。

おわりに

保育士のストレス解消法、辞めたくなったときにどうするかなど、橋本先生に伺いました。

橋本先生のお話を聞いていると、もしかしたら男性に比べて陰湿ないじめ行為が多いのかも?と思いましたが、4月のクラス発表に戦々恐々としている保育士の方は多いと思います。相性のよくない保育士とだと、ストレスも相当なものでしょう。

今回、橋本先生にお聞きしてきたことで、特に心に残ったのは父からの一言。

「もったいない辞め方だけはするな」

保育士になるには2年以上の短大、または4年生大学を卒業して国家資格を取得する必要が。誰しも保育園に、保育士に夢を持って進んできたはずです。苦労してなった保育士、ただ辞めてしまったのではもったいないと思います。

もちろん、適度にストレス解消して、保育士を楽しめるのがベスト。ぜひ、自分なりのストレス解消法を見つけて、保育士人生を充実させてください。