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保育士のリアルな結婚・出産事情!子育てでは思わぬメリットも?

更新日:2019年5月27日

結婚、出産を控えている保育士の皆さん。
「結婚しても保育士を続けられるだろうか?」「出産しても保育士として復帰できるだろうか?」と不安を抱えてはいませんか?確かに、保育士は人間相手なだけに融通が効きにくく、結婚・出産に不安を持ってしまう気持ちも分かります。

今回は、保育士として10年以上勤務し、すでに結婚・出産も経験されてきた「橋本先生」に、保育士のリアルな結婚・出産・子育て事情をお聞きしました。保育士ならではのメリットもあるので、ぜひ保育士生活の参考にしてください。

Q.保育士は結婚しても続けやすい職業なの?

保育士の1日は朝7時ごろに出勤し、午後7時ごろに退社が一般的とけして楽なものではありません。独身時代ならまだしも、結婚し出産してと、家庭を持つとなにかと大変なこともあるはず。では、保育士は結婚しても続けやすいのでしょうか?

・国家資格があるから続けやすい
橋本先生:保育士という職業自体は男性、女性に関わらず続けやすいと思いますよ。保育士自体が国家資格なので、結婚や出産で退職しても復帰しやすいし。最近は保育士不足がニュースの話題になるほど、都心部とかなら就職自体はしやすいです。あと、幼稚園教諭の資格まで持っておけば、保育園だけじゃなくて幼稚園も視野に入れられますよね。

・職場の雰囲気によっては戻りにくい
橋本先生:でも、やっぱり職場によるかな。特に、上司(主任)の考えによっては結婚、出産してから続けにくいことも。保育士って女性の多い職業なので、どうしても結婚、出産ってシビアな問題なんです。上司がまだ未婚だったりすると、私たちが先に結婚するのはちょっとっていう空気だったり…。上司、先輩より先に結婚したせいで、退職させられた話も聞きますよ。

―保育士は良くも悪くも女性の割合の多い職業です。だからこそ、結婚や出産といった、女性にとっての一大イベントは難しい問題のよう。保育士自体は復帰しやすくとも、職場の雰囲気によっては安易に進めるのは要注意かもしれません。

Q.保育士の出産で気をつけることって?

橋本先生には保育士は結婚しても続けやすいのかをお聞きしました。また、女性にとって結婚以上に大きなイベントなのが出産、子育てについて。では、保育士として出産、子育てを意識したときに注意すべきことはあるのでしょうか?

・妊娠・出産するタイミング
橋本先生:結婚と同じように、妊娠や出産もタイミングは大切ですよ。例えば、1月に妊娠したとして、出産が10月ごろだと運動会の時期とかぶります。出産を報告したとき、同僚から『あぁ、〜の時期とかぶるか…』なんて言われるのはよくありますね。

・職場内での味方作り
橋本先生:私のときは職場内で味方作りをしておきました。だって、出産して戻ってきたとして、自分をどれだけ必要としてもらえるかは重要ですから。仲のいい先輩とは頻繁に連絡して、積極的に戻ってきやすい環境をつくっておいた方がいいですよ。

・子育て中の協力体制
橋本先生:旦那(家庭)の協力は必須ですよね。旦那の協力も得られない、職場の協力も得られないのではまず子育てはできません。少なくとも旦那くらいは協力的でないと。今どき、旦那(男性)が育児、家事に参加するのは当たり前だと私は思います。

―保育士が出産、育児をする上でもっとも大切なのは周囲の協力を得ること。特に、パートナーや両親の協力を得られると心強いかと思います。また、仲のいい先輩(同僚)が1人でもいると、復帰しやすい環境になりやすいようです。

Q.保育士だからこそ良かったと思うことは?

橋本先生にお聞きして、保育士が結婚、出産するのは大変なことだと分かりました。ただ、辛かったエピソードだけでは、これから結婚や出産をする方が不安になるだけ。では、反対に保育士だからこそ良かったことはあるのでしょうか?

・子どもの病気に関する知識が増える
橋本先生:子どもの病気に関する知識は増えたかな。例えば、ヘルパンギーナや手足口病の初期症状について。あと、子どもが嘔吐したとき、怪我したときの対処法とか。主婦をしていただけじゃまず知らないし、自分の子どもを守れる知識なので。

・手遊びなど教えられる知識が増える
橋本先生:保育士だからこそ子どもに教えられる知識もありますね。この前、ママサロンで言われたのは『保育士さんなんや、子どもにいっぱい手遊び教えられていいね』って。保育士だからこそ当たり前で、周りから言われて気づくことが結構あります。

―保育士は保育のプロなだけに、主婦だとまず知らない知識が豊富なようです。しかし、保育士だからこそ、普段からたくさんの園児と関わっているからこそ我が子と比較してしまうこともあるよう。いろいろ知りすぎているのも何かと大変そうです。

おわりに

保育士のリアルな結婚・出産・子育て事情について、現役の保育士である橋本先生にお聞きしました。

今回、保育士の結婚、出産についてお伺いし、大切なのは周りの協力であることがよく分かります。特に、家庭(旦那さん)や両親など身近な相手からの協力。あとは仲のいい先輩(同僚)など、職場の雰囲気作りも大切なようです。

ただし、どんな職場環境であれ結婚や出産、子育てというのは素晴らしいもの。もし職場の雰囲気や、同僚から心ない言葉をかけられたからと諦める必要はありません。保育士であれば休職、転職という選択肢は十分にあります。

ぜひ、紹介したリアルな結婚・出産・子育て事情を参考に、保育士として家庭や職場と良好な関係を築いてくださいね。