kv

保育園のイベントでつかえる!プロカメラマン直伝、上手な写真の撮り方

更新日:2019年6月10日

1年を通して多くのイベントがある保育園。運動会や発表会などの大きな行事の時は専属のカメラマンが写真を撮ってくれるけど、日常の写真は先生が撮るという園が多いかと思います。できることならば、綺麗な写真をお届けしたいと思っている方も多いはず。

保育園撮影を行っているカメラマンが、子どもの表情の捉え方、給食の美味しそうな撮り方、行事の時のポジションの取り方、おすすめのカメラなどを紹介します。今回は戸外で撮影するときのポイントと給食の美味しそうな撮り方についてお伝えします。

戸外で撮影するときのポイント

戸外で撮影するときに最も気をつけたいことは、太陽の位置です。この位置でしか撮影できないという場合を除き、子どもや撮る人の場所を自由に設定できる場合に参考にしてみてくださいね。
光の位置で、写真の印象が大きく変わります。主な光の当たり方についてお伝えします。

・順光
順光
被写体の正面、撮影者の後ろに太陽がある状態です。
メリット:被写体に均等に光が当たる。色や形が正確に出る。
デメリット:被写体が眩しい。立体感があまりない写真になる。
光が均一にあたるため、大人数での集合写真を撮る時などにおすすめです。ただし、光が眩しくて目をつぶってしまう子どももいるかもしれないので要注意です。

・逆光
逆光
被写体の後ろ、撮影者の正面に太陽がある状態です。
メリット:背景がキラキラとした立体感のある写真が撮れる。
デメリット:明るさをうまくコントロールしないと、被写体が暗く写ってしまう。
逆光を避ける方も多いですが、人物が明るくふんわりと撮れるので実はカメラマンの世界ではよく使われている光です。被写体が暗くなってしまいがちなので、フラッシュなどで光を足してあげることがポイントです。日常だとなかなか難しいですが、誕生日のときの記念写真など奇跡の一枚が撮りたいときにおすすめの光です。

・横光
横光
被写体の横、撮影者の横に太陽がある状態です。
メリット:立体感のあるかっこいい写真が撮れる。
デメリット:複数人で撮る場合、明暗が出てしまう。
被写体が一人のときにおすすめです。影がくっきり出て、立体感のあるかっこいい写真を撮ることができます。ただ、複数で撮る場合は明るく写る子と暗く写る子が発生してしまうので注意が必要です。

代表的な3つの光をお伝えしました。知っている方も多かったのではないでしょうか? それぞれ特徴があっておもしろいですね。もう2つ、今度は少し高度な撮影法を紹介します。

・斜光
斜光
被写体の斜め前、撮影者の斜め後ろに太陽がある状態です。
メリット:光と影のバランスが程よい写真になる。
一般的な証明写真はこの光で撮られています。卒業アルバムなどの個人写真や、免許証の写真などもそうです。

・半逆光
半逆光
被写体の斜め後ろ、撮影者の斜め前に太陽がある状態です。
メリット:被写体の立体感が表現できる。
被写体への光の補助は必要ですが、逆光よりも被写体に光が当たるので手軽に立体感が表現できます。
さらに2つの光をご紹介しましたが、デメリットはどちらも見つけづらいという点になります。

以上5つの光を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?知っているものもあれば、初めて聞くものもあったのではないかと思います。太陽の位置を少し意識するだけで、撮れる写真は大きく変わります。戸外で写真を撮る際に参考にしていただけたらと思います。

給食を撮るときのポイント

近年、幼児保育においても食の重要性が高まっています。そこで毎日の給食をカメラやスマートフォンを利用して保護者の方にお知らせしている園も多いのではないかと思います。食べ物を撮るって意外に難しいですよね。そんなときに美味しそうに写る方法をご紹介します。

・望遠で撮る
デジタルカメラやスマートフォンで撮影する場合、広角レンズ(50mm以下)であることがほとんどです。広角レンズで撮影すると端が歪んでしまい、本来のものと異なってしまいます。ですので、あえて一歩下がってズームして撮ってみましょう。そうすることで本来のバランスで撮影することができ、視覚的な違和感が解消されます。

・構図
真上からか、斜め45度からがおすすめです。真上から撮ると、全体をバランスよく見せることができます。斜め45度からの撮影は料理を美味しく写すことができます。食器もきれいに並べて、おしゃれに撮影しましょう。

・食器の並べ方
メインを中心に並べますが、ここで注意したいのは和食の時です。左側がごはん茶碗、右側が汁物になるようにします。

・半逆光で撮る
こちらは応用編になります。一般的な料理写真は、半逆光で撮られています。斜め後ろから光を当て、レフ板(白い画用紙などでも可)を被写体の前におき、光を反射させて撮影しています。一度セットを組んでしまえば、あとは使いまわしができます。給食の写真もこだわりたいという方はぜひ挑戦してみてください。

おわりに

今回は戸外で撮影するときのポイントや給食の美味しそうな撮り方について紹介しましたが、いかがでしたか。デジタルカメラやスマートフォンでもちょっとした知識や工夫で、撮る写真が変わります。チャレンジできそうなものから取り入れ、役立てていただけたらと思います。