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産休まで働いた保育士N先生に聞く「妊娠と保育の仕事」

更新日:2019年12月3日

現在保育士として働く人たちは圧倒的に女性が多いです。女性の中には、結婚、妊娠、出産を経験する人も多く、節目で自分の保育の仕事のあり方ついて悩むのではないでしょうか。

 

今回は現役保育士の筆者が、妊娠し産休まで保育士として働き続けたNさんに、妊娠と保育の仕事についてお話を伺います。N先生よろしくお願いします。

 

【プロフィール】

インタビューする人:ちあき

26歳。保育士4年目。2歳児クラス担任。旅と英語と子どもが好き。将来子どもが欲しい。

インタビューされる人:N先生

30歳。保育士7年目。年中クラス担任。新婚。2018年1月に妊娠がわかり、8月半ばから産休入り。

 

妊娠してから職場への報告

ちあきまず、最初にN先生の妊娠発覚時期を教えてください。

N先生1月20日!30歳になる3日前にわかりました!笑

ちあき神様からのバースデープレゼントってかんじですね!素敵です!

ちあきズバリ今回の妊娠は計画的?それとも偶然でしょうか?

N
先生偶然ですね。入籍して、結婚式の準備を始めようとしていたところに…。

ちあき妊娠となると、園長先生をはじめとする職場の先生にも報告しなければならないかと思いますが、いつ頃報告をしましたか?

N
先生妊娠2ヶ月の2月くらいでした。妊娠初期に伝えるのはどうなのかと思いましたが、この時期は来年のクラス編成を考えている頃でしたので、早めに報告しましたよ。

園長先生に「プライベートのことでお話したいことがあります」と伝えて、空き保育室で報告しました。不思議なことにあまり驚いた様子はなかったんですよ!(笑)

その時に、可能であれば退職するのではなく、産休に入るぎりぎりまで働いて、産休と育休を取りたいということも併せて話しました。園長先生はそのほうが助かりますと言ってくれたんです。

ちあき確かN先生の勤めている園は、今まで産休や育児休暇の取得実績がなかったんですよね。それでも取得を許可されたんですね。良かったです!

ちあき正直、産休を取るか、辞めるかは迷いましたか?

N先生当事者になるまで産休はとらないつもりでいました。ですが、実際に自分がその立場になってみると、産休をとりたいと思いました。辞めるという考えはその時はなかったです。理由は職場が好きなこと、赤ちゃんのために金銭的余裕があった方が良いと思ったので。

ちあきなるほど。私も将来子ども欲しいと思っているので参考になります。

N先生ちなみに妊娠の報告の順番は、仲のいい同僚→上司(園長)→主任→職員全員でした。

ちあき園長先生が先かと思いましたが(笑) でも、仲のいい同僚が自分の状態を知っていてくれるといざという時のフォローも頼みやすいですし、少し安心できますね。

ちあきちなみに、保護者にはどのタイミングで伝えましたか?

N
先生安定期に入った後でしたね。園長先生とは事前にその件も相談してありました。園の方針としても伝えていいということだったので、保護者に口頭で伝えました。勘の鋭い保護者は薄々気が付いていたようでしたが(笑)

ちあき妊娠の報告をしたことで職場や保護者からの意見などはありませんでしたか?

N
先生全くなく、みんな自分のことのように喜んでくれました。

ちあきほっとしました。良かったです。おめでたいことですもの!私も嬉しいです!

 

妊婦と保育の仕事

 

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↑N先生の仕事道具

 

ちあき妊娠初期、つわりはどれくらいありましたか?仕事には影響ありましたか?

N
先生初期は動悸息切れ、眠気がありました。つわりはほとんどなかったので仕事にはそれほど影響ありませんでした。ただ、保育の仕事なので立ったり座ったりと何かと体を動かすことが多いですし、妊娠当時は2歳児クラスの担任をしていたので、子供を抱っこをする時は、流産しないか…と初期から産休に入るまで毎日心配でした。

ちあきそうですよね。考えるだけでも心配になります。と、言いますと、周りの先生は助けてはくれなかったのでしょうか?

N先生もちろん助けてくれましたよ。ただ、毎日、毎回となると難しい一面もやっぱりあります。例えば、昼食時の机の運び出し。これは毎日の保育の中で必ず行うことですし、どの先生も昼食時はとても忙しいです。自分がやらなければどうしようもない時は自分でやりましたね。仕方ないことと思いながらも、気を付けられることは気を付けて仕事をしていました。

ちあき具体的にはどのようなことに気をつけて保育をしていましたか?

N
先生子どもを抱き上げるのをなるべく避けたり、重い物は持たないようにしたりしていました。体調も日々変わっていくので、その都度できる範囲を見極めるようにしていましたね。頭では今こう動いたらいいと思う場面はありましたが、無理はしないように心がけました。周りから怠けていると思われるかもしれませんが、赤ちゃんを守れるのは自分しかいないと思っていたので。割り切っていた部分もありましたね。

ちあきN先生、かっこいいです…!

 

妊婦だからこそ生まれた子どもの遊びと気づき

ちあき妊婦さんで保育をしていたからこその喜びや発見はありましたか?

N先生そうですね…たまたま私のクラスに入ってくれた先生が、赤ちゃんの絵本を子どもたちに読み聞かせしてくれたことがありました。そこから、子どもたちの赤ちゃんへの興味がぐっと広がり、お腹にいる赤ちゃんのことをいろいろ聞いてくるようになりましたね。

ちあきN先生のお腹に赤ちゃんがいるからこそ、その絵本により説得力が増しますね!

N先生それとほぼ同じ時期に、ごっこ遊びの中で妊婦が登場するようになりました。時には妊婦しかいないこともありましたね。Tシャツの下にボールやぬいぐるみなどを入れて妊婦になり、赤ちゃんの名前や性別をお互いに教えあっていました。大切そうにお腹をさすったり、お腹の赤ちゃんに話しかけている姿はとても微笑ましかったです。

ちあきすごい!かわいい姿ですね!年中クラスの女の子ですと、ごっこ遊びもリアリティがありますし、中でも赤ちゃんは欠かせない存在ですね。N先生がいたからこそ、子どもたちの中で生まれた遊びだと思います!

 

ちあきそれでは、最後になりますが、妊娠しても仕事を頑張りたいと思っている保育士にN先生からエールをお願いします!

N先生私は妊娠が分かった時、嬉しさと不安でいっぱいになりました。赤ちゃんを授かったことは素直に嬉しかったけど、職場に迷惑をかけると思いました。妊婦の体調は一人一人違います、絶対はないので自分が産休まできちんと働けるかも不安でした。

ただ職場の上司と話し合い、温かい言葉をもらい同僚にも恵まれました。大好きな仕事も赤ちゃんもどちらとも向き合うことは出来るんだと感じました。赤ちゃんもきっと好きなことを頑張っているお母さんの味方だと思います。強い味方がいつも側にいてくれるので諦めず産休まで頑張ってください。

ちあきN先生、今日はお時間を頂き、どうもありがとうございました。元気な赤ちゃんが生まれて、N先生が職場に戻ってくることを楽しみにしております!!!