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新設の保育園ってどうなの?新設保育園で働く保育士に実際に取材してきた!

更新日:2020年12月16日

近年増え続けている、新設の保育園。入園させる際も、新しいから時代に合っているとか設備がキレイだとか、歴史がない分不安定だとか、様々なことを言われがちですが実際のところどうなのでしょうか?

 

また、お子さんを入園させる親御さん向けにまとめられた情報はあっても、そこで働く保育士に向けてまとめられている情報はなかなかありません。新設の保育園ならではの設備や方針もありますし、課題とされているポイントや作り上げていきたい風土などもあるかと思います。

他にも、既存園と新設園での働き方の違いや、どういう人材が求められているかなど、保育士としても気になるポイントですね。そこで、そんな気になるポイントを、新設の保育園で働いている方へインタビューしてまとめてみました!

 

今回お話を伺ったのは、今年4月に出来たばかりの保育園で働かれているKさん。Kさんは既存の保育園で3年ほど働かれたのちに、今年から新設園で勤務しています。もちろん保育園にもよりますが、新設園と既存園の違いなどもわかるため、詳しくお伺いしてまとめました!

 

Q. 新設ならではの設備やポイントとは?

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新設の保育園の設備では、「あると思っていたもの」がなかったり、「ないと思っていたもの」があったりすることが多いそう。例えば、絵本やおもちゃなどもそうですし、ナプキンなどの保育士が使う日用品が備品としてなかったりすることも。そうかと思えば、新しい遊具があったりピアノや楽器などがあったりすることも。

Kさんが勤務している保育園では、保育園の壁一面に有名な絵描きさんがペイントを施し、芸術的な空間もあるとか。時代に沿ったものや芸術的要素が含まれるなど、特徴的な保育園もあるようです。子どもたちにとっても、新しい刺激になりますね。ただ新しいものや初めて扱うものが多い分、危機管理が大変だとの声も。まずはその保育園にあるものを把握することや、ないものやあったらいいものを揃えてもらうようにするなど、声に出すことも必要です。

 

これは「モノ」に限った話ではなく、保育園全体的な方針はあれど、細かい指針やマニュアルをこれから作り上げていく必要もあります。あるものとないものを把握して、必要であれば自分たちで揃えていくといったところがポイントです。

 

Q. 新設園で求められる人材とは?

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既存園と新設園の大きな違いは、その保育園の雰囲気や細かい制度や流れなどをこれから作り上げていくというところ。また、保育士さんがみんな同じ立場からスタートするため、意見を出し合い協力して作っていくためのコミュニケーションが必要不可欠となってきます。

 

そのため、以下の2つに当てはまる人材が求められるんだとか。

 

  • 既存園で働いた経験値を活かしながらも、柔軟に対応できる人

 

先述した通り、新設園ではこれからその園の空気感や色を作り上げていくため、そこには既存園での保育士経験がある方の知識や経験が必要不可欠です。どのような流れで制作を進めていけばいいか、子どもがこんな状況の時にはどんな対応をすればいいかなど、きちんと把握できている人がいると園側も安心できます。

しかし、既存園のやり方や方針ばかりに偏ることなく、新設のその園ならではのやり方や空気感を共に作っていけることが重要です。園長さんや他の保育士さんと意見を出し合うことで、その園ならではのやり方を見つけ、柔軟に対応していくことが同時に求められる現場でもあります。

 

  • 未経験でもゼロから物事を進めていくことに興味があり、コミュニケーションが取れる人

 

また、既存園で働いた経験がない方も同時に求められます。というのも、保育士としてきちんと子どもに関わることから他の業務内容まですべて新鮮だからこそ感じることや生じる疑問など、未経験ならではの部分が大事だったりするんだとか。

 

そういったポイントを、経験ある保育士や園長と話し合って、新しいやり方や雰囲気づくりをしていくことこそが、新設の保育園で行われていくことだそうです。そのため、未経験であっても、ゼロから物事を進めていくことに興味がある人や、新鮮だからこそ感じたポイントをコミュニケーションを上手に取って伝えられる人材が求められるそうです。

 

Q. 新設園に保護者が求めることとは?

それはやはり「安心」なんだそう。これはどこの保育園でもそうだと思いますが、新設の保育園では歴史がなく評判もないため、預ける保護者はどういった保育園かどうかがあまり分かりません。入園前に内容を説明することはもちろんですが、保育士や保育園がどのような方針で子どもたちを見ているか、どんな雰囲気や空気感にしていきたいかなども保護者に伝えて、理解・納得してもらうことが大切。もちろん、入園後はしっかりと子どもの様子を伝え、信頼される保育士であり、保育園でありたいですね。。

 

何よりも、「保育園」「保育士」「保護者」が三位一体となり、新設園での雰囲気や方向性を作り上げていくといった認識が大事だそうです。

 

おわりに:コミュニケーションを取りながら、保育園を共につくっていく

以上、Kさんからお聞きした新設園の働き方でしたが、いかがでしたか?

 

新設園で働く上で大事なことは「みんなで一緒に保育園をつくりあげていく」という意識だということ。そのためにも、子どもはもちろんのこと、同じ保育士さんや保護者の方とも細かくコミュニケーションを取っていきましょう。

 

保育士経験があってもなくても、ゼロから物事を作り始めていくこと面白さがある環境なのが新設の保育園ですね!ぜひあなたも新設の保育園で、働いてみませんか?