1位は「現在の職場と×××」。保育士の転職理由トップ5

更新日:2018年9月1日

かつて筆者の働いていたIT企業に、保育園から転職してきた元保育士の方がいました。保育士からIT業界という異色の経歴も驚きですが、話を聞いて最も印象的だったのは、いかに保育士の仕事が大変かということ。

今回は、保育士が転職する理由トップ5を通して、保育士の抱える悩みを解き明かしていきます。向き合い方も合わせてご紹介するので、現在悩みを抱えているという方はぜひ参考にしてみてください。

保育士の転職理由ランキングトップ5

5位:家から遠く通勤がしんどい

家の近くの職場にて保育士の求人が出ていれば良いですが、なかなかそうはいかないもの。かといって仕方なく家から遠い職場を選んでしまうと、「早番」などで朝早く家を出なければならず負担になってしまいます。

特に首都圏では、通勤ラッシュによりストレスが溜まりやすいもの。遅刻はできない中で電車の遅延も合わされば、イライラ度はMAXに……。しかしながら、一般的に都市部の保育園は近郊の保育園と比べて給与が高い傾向にあり、高い給与を求めてあえて長距離通勤をしている人もいるようです。

 

4位:残業が多く、ワークライフバランスが実現できない

保育士の仕事は残業が多いです。ある園では、サービス残業も含めて40~60時間に達するところもあるそう。一般的には、早番(7時~16時)、中番(8時半~17時半ないし9時~18時)、遅番(10時~お子さんが帰るまで、もしくは10時半~最終まで)という3交代制が一般的なシフトとなっているようです。遅番になると、なかなか自分のプライベートな時間を確保するのは難しいかもしれません。

有給に関しては、職場次第ではありますが、なかなか自由に取得できないところが多いようです。有給は「無いに等しい」というところもあるようで、なかなかワークライフバランスを保つのは難しそうです。

 

3位:人間関係がうまくいかない

やはり仕事の悩みといえば、人間関係。保育士に限らず、働いている人であれば誰しも人間関係の問題にぶち当たるものです。感情で動く上司、噂好きな同僚、仕事ができない部下など、組織には必ずと言っていいほど合わない人がいるものです。そういった人間はどんな職場にもいるため、それを理由にすぐに転職するのはあまり得策ではありません。

ただし、特定のメンバーにいじめられる、上司からパワハラを受けているなどという場合は、すぐに転職を検討しましょう。自分の身をしっかりと守ることも、仕事のひとつです。

 

2位:給与や福利厚生面を改善したい

私立保育園で働く保育士の平均年収は296万円。手取りの月収は平均18万円だそうです(参考:マイナビ保育士)。やはり給与が低く、不満を持っている人が多そうです。

保育士の仕事は、小さい子ども相手。ただでさえ大変なお仕事にもかかわらず、給与が安いというのは辛いですよね。20代のうちはギリギリ暮らせそうな額ではありますが、30代以上になってもこの水準というのは、なかなか厳しいものがあります。

ちなみに公立保育士の平均の給料(基本給)は高めで、毎年平均給料月額を発表している練馬区公立の保育士を見てみると、平均給料月額は32万976円、年間平均期末・勤勉手当支給額は179万8943円となっています(参考:練馬区人事行政の運営等の状況の公表【増補版】)。職場によっては、一般企業のサラリーマンよりも貰えるようですね。

 

1位:現在の職場と方針が合わない

保育園も組織。上の方針に合わないと感じる人もいるでしょう。問題意識を持つことは悪いことではないので、まずは同僚に相談し同じ問題を抱えていないか確認してみましょう。

上長に一人で意見を提案するのは勇気がいります。場合によっては組織で浮いてしまう可能性もあるでしょう。そのため、まずは組織内で仲間を見つけ、上長に「自分だけではない意見」として相談してみましょう。その際もいきなり文句を言うのではなく、提案という形で伝えれば、上長も聞く耳を持ってくれるはずです。

おわりに

以上、保育士の転職理由ランキングのトップ5と、保育士が抱えやすい悩みをご紹介しました。悩みが尽きない職業だとは思いますが、「将来の日本を支える子どもたちを育てていくんだ」という目的意識を持つと、少しずつ仕事に対する考え方が変わっていくかもしれません。

しかしながら、「どうしても仕事がキツくてまともな生活が送れない……」「職場に馴染めない」「いじめにあっている」などといった深刻な悩みがある場合には、転職を検討するのもひとつの手。すぐに決断しなくとも、まずは情報収集から始めてみることをオススメします。あなたにぴったりの職場が見つかることを祈っています。

※参考記事
保育士さんの転職理由ランキング _ 保育士WORKER
保育士の残業事情は?その実態と残業少なめな園への転職|保育士求人・保育園求人なら【保育士バンク!】
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