保育士の資格だけでなく、「仕事に役立つ資格を取ってスキルアップしたい」「専門性を上げて給料を上げたい」などと考えている方は多いのではないでしょうか? これからの時代は、現状に満足せず、常に成長していける人材が求められています。人から与えられるのを待つだけではなく、主体的にチャンスをつかみ取っていける人材になりたいものです。
そこで今回は、保育士の方におすすめの資格を5つご紹介します。これを機に、ぜひ新しい資格の勉強を始めてみませんか?
おすすめ資格(1):栄養士
・資格概要
「栄養士」は都道府県知事の免許を受けた資格で、主に健康な方を対象として栄養指導や給食の運営を行います。乳幼児のお子さんに食事や栄養についてアドバイスをしたり、特定給食施設などで献立を立てて食事を提供したりと、栄養状態の管理を行います。食と栄養の専門職としてサポートしていく仕事です。
・取得方法
栄養士養成施設(大学等)で学び卒業することで、都道府県知事の免許を受けて「栄養士」となることができます。栄養士免許を取得後、一定の実務経験を経て「管理栄養士国家試験」に合格すれば、管理栄養士になることもできます。詳しくは公益社団法人日本栄養士会のWebサイトをご確認ください。
おすすめ資格(2):養護教諭
・資格概要
養護教諭は、いわゆる保健室の先生。児童・生徒の心身の健康管理を行うと同時に、学校の保健教育を担当します。特に心の病を持つ児童・生徒たちを優しく励ませるような、包容力のある人柄が求められます。
・取得方法
養護教諭の資格の取得方法はこちら。
その他の教員と同じように、教育職員免許法に定める「養護教諭免許状」を有していなければなりません。養護教諭の普通免許状はおもに「1種免許」「2種免許」に類別されます。4年制大学(教員養成系大学の養護教諭養成課程、指定の看護大学など)で所定の養護と教職の単位を取得すると、1種免許が得られ、短期大学(指定の看護短期大学や一般短期大学の養護教諭養成課程)で所定の養護と教職の単位を取得すると、2種免許が得られます。
また、保健師免許を有し、かつ教育職員免許法施行規則第66条の6に定める単位を修得すれば「2種免許」が取得でき、保健師学校(1年課程)の一部の学校では「1種免許」が取得できます。ほかに、看護師が養護教論「1種免許」を得るための「養護教諭特別別科」コースを設置している国立大学もあります。
(引用:看護師の仕事とプロセス 養護教諭という仕事|東京アカデミー)
このように、養護教諭になるにはいくつかのルートがありますが、免許の種類(一種か二種か)によって職務上の差はありません。初任給に関しては、一種を持っている人のほうが二種の人よりも高いことが多いようです。
おすすめ資格(3):臨床心理士
・資格概要
心理学の知識と技術を用いて、カウンセリングを必要とする相手の心理的問題を解決する専門家の資格です。この資格を取得することによって、あらゆる心理的な問題から子どもたちを救う手助けができるようになります。
・取得方法
「日本臨床心理士資格認定協会」が指定する大学院(1種)を修了するか、指定大学院(2種)の修了後に1年以上の実務経験を積んだ後に、「臨床心理士資格審査」に合格することが必要です。
臨床心理士資格審査の合格率は、毎年「60%台前半」を推移しています。平成29年度は65.5%でした(参考:公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会)。
おすすめ資格(4):社会福祉士
・資格概要
主な役割としては、身体的・精神的・経済的にハンディキャップを抱える子どもの相談に乗ったり、日常生活での様々なサポートを行ったりします。保育士がこの資格を取ることで、児童相談所、児童養護施設、障害児入所支援施設、母子生活支援施設、母子福祉センター、児童自立支援施設などで活躍の場を広げられます。
・取得方法
4年制の福祉系大学で所定の過程を修了するか、福祉系の短大などを卒業し、かつ実務経験を積むなど、受験資格を得るには様々なルートがあります(詳しくはこちら)。
社会福祉士の資格の合格率は30%弱。平成30年度は30.2%となっています(参考:厚生労働省)。
おすすめ資格(5):ベビーシッター
・資格概要
保育士資格のように国家資格ではなく、あくまでも民間の資格ですが、この資格を持っていると信頼度が高まります。主に保護者のかわりに乳幼児を世話し、遊びや勉強だけではなく、保育園・幼稚園への送迎や、習い事への付き添いなどを行います。
ベビーシッターの資格を取るには、「協会が行う講習を受講して認定試験に合格する」か、「協会が認めた資格取得指定校を卒業する」という2つの方法があります。後者は大学や短大の幼児教育学科など、保育士や幼稚園教諭免許が取得できる学校を卒業することでベビーシッターの資格を得ることが可能です。
・取得方法
合格率は約80%程度と言われており、さほど難しくはない試験と言えます。資格認定試験の概要は、公益社団法人全国保育サービス協会のサイトに載っていますので、チェックしてみてください。
おわりに
以上、保育士の方がキャリアアップするための資格と、その取得方法をご紹介しました。保育士の仕事は日々忙しいため、なかなか勉強する時間が取れないかもしれません。ただし、通勤電車内で勉強したり、帰宅前にカフェに寄って学習する時間を確保したりするなどして、将来を見据えたキャリアアップのために勉強時間を捻出してみてはいかがでしょうか?
※参考記事
保育士のキャリアアップ資格20個 _ ほいくの森
Career Garden _ 「なりたい!」が見つかる職業情報サイト